「絵合せ」の巻に

すっかり寒くなって今日は雨。
書きたいことが沢山たまっていますが今日はご案内。

17,18日の土日はキッド・アイラック・アート・ホールでの連続語り会
第15回、第十七帖「絵合せ」の巻です。

都に返り咲いた光源氏は、以前の恋多き男から
揺らぐ思いを抑えて意識は権力に向いてゆきます。

高貴の女人 故六条御息所の娘を養女にして 
幼い帝(実は我が子)に入内させるのです。(手の込んだことです)

絵の好きな帝の心は、年上ながら絵を描くのが得意なこの宮に傾いていきます。
黙っちゃおれない権中納言(=若く源氏と張り合ったあの頭中将)。
絵の名人に今様の絵を描かせては 先に入内した娘 弘徽殿女御にせっせと贈ります。
 
とうとう藤壺の宮を前に絵合わせ合戦が始まります。
物知り女房達が鬼の首とったようにぎゃおぎゃお。

それでも勝敗つかず、源氏は帝の御前で再勝負をかけます。
そこで源氏が取りい出しましたるは・・・
       

先の斎宮は入内して梅壺をいただきますが
この入内から始まる「絵合せ」の巻、
朱雀院の、前斎宮へのやるせない思いが通奏低音

源氏に打ち負かされているのは権中納言だけではなく
気の弱い朱雀院も辛い思いをしているのです。
でも朱雀院は自分の意向ではなかったにせよ、源氏を須磨退居へと追いやった人物。
その負い目もあります。
この巻は女君の心模様そっちのけで
男はん達の内心のぐるぐるが描かれています。

今回は1時間以内で短いので、原文も京の音調で少しお聴き頂こうと思います。

明後日は入間市の アミーゴ!で初めての語り会「夕顔」ですが
こちらはもう満席。
連続語り会のほうはまだ御席があります。
日曜日の方がゆったりしているようです。

今年の締めくくりに 王朝の雅な戦いは如何でしょう。

詳細は
http://kyo-kotoba.sakura.ne.jp/kid.html  (ご案内)
http://kyo-kotoba.sakura.ne.jp/eawase.html  (ちらし)
です。18日は自由参加の打ち上げもあります。

お誘い合わせの上どうぞお運び下さいませ。